BAR006 HONDA

BAR006 HONDA

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初回製作した時からずっと気になっていたノーズ形状を、三栄書房 GP Car Story vol48 の模型ページに作品を掲載して頂ける事になったのをきっかけに今回レストアする事にしました。製作には模型クラブメンバーのyutaさんにタイヤ、ステアリング、シートなどを3Dプリンタで設計製造して頂いたものでディテールアップした事もあり、納得のいく出来栄えに仕上げられたと思います。

 

Year F1 Car Driver Grand Prix Result kit
2004 BAR006 HONDA T.Sato USA 3rd STUDIO27 1/20
 

 

製作記

こちらが初回製作の状態です。自分のイメージではノーズ先端の断面は横に長いのですが、当時キットのまま素組みした結果はイメージよりも縦に長くなっていました。これをいわゆるカモノハシの様なノーズにしたい!がレストアのモチベーションでした。

瞬間接着剤『アロンアロファ』で剛結されていたパーツ類をバキバキと外して分解しました。サスペンションアームなど、ここでダメージを回避出来たパーツについてはそのまま利用するため、出来るだけ慎重にバラしました。

ボディのウレタンクリアはシンナーで溶けないので、シンナー風呂に入れる前に剥がす必要があります。画像の様に塗膜がある程度厚い部分は、引っ張れば千切れる様に剥がせます。

ラッカーシンナーを使い、筆で撫でながら時間をかけて塗料を溶かします。

ノーズ幅の修正です。ケミカルウッドで幅を広げましたが、初回の製作でフロントウイングの翼端板がフロントタイヤに接触していた事を思い出し、事前にノーズの長さを5ミリほど延長しておきました。ケミカルウッドは180番のペーパーでサクサク削れるので、ポリパテで整形するより楽です。ケミカルウッドは私の旧HPのリンクに掲載している田木屋商店さんで端材を安く入手出来ます。

マスキングをして塗装します。私の場合は境界線は塗装後にペーパーで水研ぎで綺麗に出し直すので、あまり神経質にマスキングの作業はしません。

マスキングテープを剥がすとこの状態になりますが、赤の上にマスキングを貼って、はみ出た部分をペーパーで水研ぎで色を落としてラインを整えます。この時にベースの白が削れてレジンが出てこない様に、赤を吹く前にクリアを吹いておきます。

こちらが上下のラインを水研ぎする前と後です。塗装直後のマスキングテープを剥がした際のバリは、水を付けた綿棒で擦って事前に落とします。

yutaさんに提供頂いた3Dお助けパーツ類。ホイールナットまで別パーツになっていて、塗装がし易くとても助かります。ホイールのスポークもシャープになり、キットのままに比べて断然仕上がりに違いが出ます。

最後の組み立てを始めたところ、ノーズステーがウイングのロゴに乗ってしまっていました。さすがに誌面に載せるものなので修正します。今回はこの上にカーボンデカールを重ね貼りし、再度ウレタンコートしました。

という事で、GP Car Storyの48号に掲載して頂く事が出来ました。編集長やカメラマン、ライターさんには感謝です。